校長挨拶

伊賀白鳳高等学校に入学するみなさんへ

 入学されたみなさんには、本校で共に学び、互いに磨き合い、そして協力し合いながら、三年後には、これからの新しい時代を担う頼もしい若者となって巣立っていくことを期待しています。
 伊賀白鳳高等学校は、承知のとおり工業・農業・商業・福祉の4つの分野、7つの専門学科を有する専門高校です。これまで、地域の中核的人材として、あるいは県内外を舞台に活躍する卒業生を輩出してきました。みなさんはその後輩として、今、この瞬間から「白鳳生」としての自覚と誇りをもってほしいと思います。

 義務教育ではなく、自らの希望した高校生活が始まります。高等学校での三年間は、長い人生の中ではごく短い年数ですが、みなさんの将来を決めるうえでは非常に大切な三年間です。この大切な高校生活の出発にあたり、お願いしたいことを一つお話します。
 
それは、「目標」と「取組」という話です。高校生活を始めるに当たり、何か一つ「目標」を立てて、それを実現するための具体的な「取組」を実行してもらいたいと思います。

では、まずどのような目標を立てればいいのか?目標は、勉強・進路・部活動・趣味など、どのような内容でも構いませんが、具体的であることが大切です。「勉強を頑張る。」「みんなと仲良くなる。」という目標では具体的とは言えません。では、具体的な目標とはどのようなものか? 例えば、「部活動の県大会で優勝しインターハイに出場する。」など、「三年後の自分」を具体的にイメージできるものが理想的です。その上で、一年後と二年後の到達点、すなわち中間目標をしっかり定めてください。
 
目標が定まったら、次に行うことは目標を達成するための具体的な「取組」を考えることです。例えば、「インターハイに出場する。」という目標に対して、一年後の到達点として「県大会でベスト8に入賞する。」という中間目標を立てたとします。では、その中間目標を達成するために、「練習を毎日休まず参加する。」という取組などが考えられます。

勿論、練習を毎日休まず参加しただけで、試合に勝てるものではありませんが、ここで大切なことは、自分の立てた目標を達成するために、毎日必ず一定の時間、例外なく自分が決めた取組を行う。この日々の努力の積み重ねが何よりも大切です。努力は決してみなさんを裏切らず、きっと目標を達成させてくれるでしょう。
 これからみなさんの人生の新しいページが始まります。将来を見据えて、本校での一日一日を大切に過ごしてください。
 
次に、保護者の皆様にお願いいたします。私たち教職員は、お預かりしたお子様が、様々な教育活動を通して、将来、社会の一員として立派に活躍できる力を身につけられるよう、全力で応援いたします。そのためには、学校と保護者の皆様との密接な連携と相互の信頼が不可欠です。
 
御家庭におかれましても、お子様を温かく励ますとともに、必要なときには、毅然とした態度で御指導いただきますようお願いいたします。
 また、心配なことなどがございましたら、お気軽に学校まで御相談ください。
 
高校時代は、人が大きく成長する時期です。お子様が本校で学ぶことにより、学力を伸ばし、体力を身につけ、人間性を育んで、自ら考え、行動することのできる頼もしい若者に成長できるよう、時には厳しく指導することもあろうかと思いますが、保護者の皆様の御理解と御協力をお願いいたします。
 本校に入学したみなさんが、伊賀白鳳高等学校の生徒として、自信と誇りを持ち、それぞれの「目標」に向かって、充実した高校生活を送っていただくことを期待して、校長挨拶といたします。
  


令和7年4月 

三重県立伊賀白鳳高等学校
                                校長   今髙 成則